2011年1月19日水曜日

ハクキンカイロって知ってます?


懐炉(カイロ)と言えば「使い捨てカイロ」が主流ですが、その前はハクキン懐炉が主流でした。っていうか、すでにハクキン懐炉を知らない世代も多いと思うので、軽く懐炉の歴史を綴ってみましょうか。
古くは「温石」と呼ばれる物が江戸時代の頃からあったらしいのですが、これは温めた石を布で包むだけの簡易な物で発熱は持続しません。懐炉と呼ぶには程遠い代物です。
その後、江戸時代後期には「灰式懐炉」と呼ばれる懐炉の原型が登場します。これは金属製の容器に木炭末と灰を詰めた物で、ある程度の時間は暖かさを持続出来る物でした。意外にも現在も特殊な用途で使用されており「真冬の天体観測」等でレンズの結露防止に使われる事が有ります。
そして1923年に矢満登商会(後のハクキンカイロ株式会社)よりハクキンカイロが発売されます。これはベンジンをプラチナ触媒で触媒燃焼させる事で、短時間で燃料が尽きてしまう事も無く24時間程の燃焼時間を確保する事に成功した画期的な発明でした。

と、言う訳でハクキンカイロの登場となる訳ですが、初期の頃はベンジンが入手しずらく高価な事も有り、あまり一般的では無かったようです。主要な納入先は軍隊でした。しかし戦後、ハクキンカイロ株式会社以外のメーカーも数社立ち上がり、ベンジンも多少は入手しやすくなって一般庶民にも普及し始めました。なんと言っても懐炉にとって重要な発熱量と持続時間が支持された様です。

そんな歴史あるハクキンカイロですが、ぶっちゃけ使う側にはどうでも良いヒストリーですな。南極の探検隊も使用したとかオリンピックの聖火の話とか関係無いです。要は21世紀の今現在、使い捨てカイロが溢れる中で、あえてハクキンカイロを使用する意味があるかどうかですよ。
結論から言うとハクキンカイロは今でも必要だし、未来と言うか向こう数十年は必要である。むしろ無いと困るっつうか冬の釣りとかキャンプとか行けなくなっちゃうのは嫌だ。いや、ハクキンカイロ無くても行けちゃうかもしれないが、そんな寒い中で凍えながらレジャーをするのは楽しくない。
「使い捨てカイロでどうよ?」と言う人は甘い。甘いと言うかハクキンカイロを使ったら使い捨てカイロごときの熱量では冬の山じゃ生きていけない事を悟って欲しい。若干、燃料と言うかベンジンを入れたりライターで点火したりと面倒もあるが、面倒だから使い捨てカイロでいいやとは思わない。その位の圧倒的な「懐炉としての性能」がハクキンカイロにはあるんです。
そんな訳でハクキンカイロを知らない世代の人達には是非とも使って欲しいです。使い捨てしないから環境にやさしいとかじゃ無く、普通に「懐炉」として使えますよ。